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農産物輸出における知的財産の保護

目次

北國新聞の記事から

2022年12月26日発行の「北國新聞」の社説に以下の記事が掲載されました。

【北陸の農産物輸出】国の支援、円安生かしたい

 国内の農林水産物や食品の輸出が勢いづいている。今年1~10月の輸出額が1兆円を超え、前年を上回るペースで推移しており、年間の累計でも過去最高を更新する見込みが高い。好調の主な要因は、コロナ禍から脱した欧米の外食需要の回復や円安による価格競争力の向上で、「25年度に2兆円」を掲げていた政府も目標の前倒しを見据え、輸出促進の施策を強化している。

 その一方で、北陸に目を転じると、この追い風が十分生かされていない印象を受ける。富山干柿出荷組合連合会があんぽ柿と富山干柿をカナダに初の輸出を計画したり、JA全農いしかわが県産コシヒカリの輸出先にアラブ首長国連邦のドバイを加えるなどの動きもみられるが、広がりに欠ける。例えば、国が意欲的な事業者をサポートする「農林水産物・食品輸出プロジェクト(GFP)」の事業採択産地をみても、8月時点で、石川県内はわくわく手づくりファーム川北(クラフトビール)、富山県内ではグリーンパワーなのはな(コメ、コメ加工品)、富山干柿出荷組合連合会の計3件にとどまる。福井県の5産地、新潟県の8産地と比べても少なく、国の採択事業をもっと増やせられないか。

 政府が農産物の輸出に力を入れるのは、人口減少が避けられない中で国内消費の拡大は厳しい状況にあり、生産基盤を維持するには海外市場に活路を求めざるを得ないからである。農業を成長産業に育てる国の方針に基づき、石川、富山両県も遅れをとることなく前進させたい。少なくとも輸出環境の面で最良といえるこの時期に、販路開拓の種まきに汗を流す価値はあろう。

 輸出で重要とされるのは、海外のニーズに合った商品づくりであり、国内市場で余った分を輸出に回すという従来の手法からの転換が求められている。そのため、市場調査や現地情報が必要となるが、個人や中小零細業者で対応するのは難しく、国や自治体、JA、商社などの後押しが欠かせない。併せて、有望な事業者の掘り起こしやアプローチに積極的に取り組んで欲しい。産地を活気づける稼ぐ農業を育成したい。

2022年12月26日発行の「北國新聞」の社説

ルビーロマンの韓国流出

上記の記事を読んで「ルビーロマン騒動」を思い出した方もいると思います。

「ルビーロマン」とは、石川県砂丘地農業研究センターが14年間かけて開発し、2008年から販売されている高級ブドウです。粒が大きく鮮やかな紅色で、1粒20グラム以上、糖度18度以上、均一な着色といった厳格な出荷基準を満たしています。

このルビーロマンとみられるブドウが、韓国で流通するという騒動が起きました(石川県が韓国内で購入した商品をDNA鑑定したところ遺伝子型が一致)。ルビーロマンの名称について、韓国の関係企業どうしで品種名と商標を巡る紛争が起きていましたが、業界内でも「日本で開発された高付加価値の品種」と認識されていたとみられています。本件は最終的に、韓国においてルビーロマンの名称は石川県が開発した品種を指すものとして先に使用されていたと判断されました。

ルビーロマン韓国流出の経緯として、石川県で所定期間内にルビーロマン品種保護のための手続きをとらなかったことがあります。その結果、韓国では誰でも申告すればルビーロマンを生産・販売できる状態となっていました。同じような事例として、シャインマスカットと紅ほっぺの中国流出が挙げられます。

農産物輸出における知的財産の保護

こうした問題を防ぐためにはどうすればよかったでしょうか?

ルビーロマンの韓国流出は、農産物輸出の際に知的財産の保護について考慮しなければいけないことが浮き彫りになった騒動でした。それでは以下で、農作物を輸出する際に必要な手続きを紹介します。

農作物の輸出には、品種登録と商標が重要な役割を果たします。

海外で品種登録を受けることで、輸出先での農作物の品種の特徴や性質が保証されるようになります。また、品種登録された農作物は他の品種と区別され、輸出先での評価や信頼度が向上することが期待されます。さらに、品種登録を受けることで農作物を使用して生産や販売することが許可されるようになり、知的財産権の違反や法的問題を回避できるようになります。

商標登録とは、商品やサービスを識別するためのマークを登録することを指します。農作物を輸出する際には、商標を登録することで、その農作物を識別することができるようになります。これにより輸出先での評価や信頼度が向上することが期待されます。さらに、他社が同じような商品を販売することを防ぐことができます。

まとめ

輸出する農産物を知的財産として適切に保護できなければ、ビジネスチャンスを逃してしまう可能性があります。また、さまざまなリスクにさらされる可能性もあります。

上記で紹介したような知財制度を活用することで、日本で特産品やブランド品として流通している農作物の「本物」を守ることができます。しかしながら現状では、日本の農業関係者は海外での農作物保護の必要性をあまり認識していないという問題があります。また、こうした知財制度の運用は小規模な農家などでは難しく、上記の引用記事に記載にあるように地域や国と連携してすすめる必要があります。

IPアドバイザリーでは、こうした海外展開に備えた知財活動の支援も行っています。知財活動だけでなく、独自のグローバルネットワークを通じて市場調査やマーケティングもお手伝いいたします。お気軽にご相談ください。

本記事の一部は、ChatGPTを利用して作成されています。

株式会社IPアドバイザリー
石川県白山市で特許分析サービスを提供しています

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