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建設コンサルティング業におけるIoTと特許出願(日本海コンサルタントほか)

目次

本日の新聞記事より

AI橋梁診断 石川の自治体から拡大、地元企業が開発

建設コンサルタントの日本海コンサルタント(金沢市)が手がける人工知能(AI)による橋梁の点検支援システムが拡大している。カメラで撮影するだけで劣化を診断できる仕組みで、導入自治体は2020年度は石川県七尾市だけだったが、22年度は同県と埼玉県の計14市町に上る。このシステムは「ドクターブリッジ」でBIPROGY(ビプロジー、旧日本ユニシス)と20年度に共同開発した。点検業務を受注したコンサルなどが活用する。スマートフォンまたはデジタルカメラで橋の損傷箇所を撮影し、クラウドサーバーに転送。AIが瞬時に劣化を診断、健全性や劣化要因が着色表示で分かる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC199B80Z10C23A1000000/

2023年2月7日の日経新聞に上記の記事が掲載されました。建設現場におけAIやIoTの利用に関して、日本海コンサルタント、同社の製品、同社の特許出願についてご紹介します。

日本海コンサルタント

日本海コンサルタントは、石川県金沢市において昭和51年に設立された建設コンサルティング会社です。

あらゆるニーズに対応できる総合技術力 私たち日本海コンサルタントは、計画、技術、調査・解析、空間情報の4つの部門の中に24のセクションを有しています。これらのセクションの高い技術力を縦横に組み合わせることで、あらゆるニーズに対応できる、最高のコンサルティングを提供します。

https://www.nihonkai.co.jp/

製品:Dr.Bridge(登録商標)

上記新聞記事に掲載されていた製品について、同社ホームページの製品サイトから引用します。

AI(人工知能)を活用し、任意の点検写真等から橋梁画像を読み込めば、「劣化要因」と「健全度」を高精度に判定することができます。「Dr.Bridge」は、登録された画像データと橋梁の部材やひび幅などの諸元データを組み合わせ、深層学習を行う独自技術(※)により、精度の高い判定を実現します。 ※BIPROGY株式会社と共同特許出願中(特願2019-188045)。

https://www.dr-bridge.ai/structure.html
https://www.nihonkai.co.jp/

特許出願(同社)

Dr.Bridge(登録商標)の特許をご紹介します。製品と見比べてみるとおもしろいと思います。

【発明の名称】プログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習済みモデルの生成方法
【公開番号】特開2021-63706(2019年10月11日出願)
【出願人】株式会社日本海コンサルタント、日本ユニシス株式会社

橋梁の画像をピクセル単位で学習モデルを使用によって解析し、劣化要因(「正常(劣化なし)」、「ASR」、「塩害」、「中性化」、「凍害」)を判定することで、橋梁の健全性を診断する。診断した画像を劣化要因に応じて色分け(マスキング処理)して表示する。この発明により、橋梁を自動診断し、劣化箇所の見落としを防ぎ、判断のばらつきを防ぐことができる。

全文:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-2021-063706/950A4132A76FE8F1C7BDCAD4F3142270C059699E6A7B79CCB511EF4F4A845FDF/11/ja

特許出願(その他)

日本海コンサルタントのほかに建設コンサルティング業界でIoTやAIが使用されている特許(石川県の企業からの出願)を探したら、以下の特許が見つかりました。併せてご紹介します。

【発明の名称】動き監視装置
【公開番号】特開2017-200098(2016年4月28日出願)
【出願人】五大開発株式会社、砂防エンジニアリング株式会社、株式会社日水コン

画像を解析して土砂などの崩落の発生を検知し、その画像をサーバーに送信するシステムにおいて、崩落の発生が検知された画像のみをサーバーに送信することで現場側で消費される電力量を低減する。

全文:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-6543214/164B9F851F3D4BD13C3524E122265658D5E99D25A55C1C37534622CDAF4F90E2/15/ja

建設DX

建設コンサルティング業界においても、他のさまざまな業界と同様にIoT技術が導入されるようになっています。本記事では橋梁診断にIoTを活用する事例などを紹介しました。建設現場(建設コンサルティング以外にも建設業全般を含む)でIoTやAIを活用する例として、ほかにどのようなものがあるのでしょうか。以下にまとめました。

現場監視:作業員や機械に関するリアルタイム情報を得る。
進捗管理:現場で取得した画像をAIで解析することにより作業の進捗を追跡する。
機械制御:IoTセンサにより、人が介在することなく精度の高い機械制御を行う。
建設現場の安全性向上:AIとIoTの組み合わせで安全対策を強化し、作業員の安全確保を支援する。
車両管理:乗り換えルートや車両メンテナンスなど、車両管理の最適化にIoTを活用する。
プロジェクト管理:IoTデバイスに現場監視を行わせ、予算の最適化を図ることでコスト削減に貢献する。
建設作業員用ウェアラブルデバイス:作業員が危険地帯に近づかないように、ウェアラブルデバイスで警告を発する。
安全性向上:AIを使用してリスクを分析および予測することで事故の多くを回避する。

このように建設現場にAIやIoTを導入することで、作業精度向上、業務効率化、コスト削減、安全性向上、よりよい意思決定につながります。また建設DX推進として、業務プロセスそのものを変革し、建設生産プロセス全体を最適化することができます。

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株式会社IPアドバイザリー
石川県白山市で特許分析サービスを提供しています

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